てんかんってどんな病気なのかな?
なぜ、わたしのこどもがてんかんになったの?
なぜ、てんかんに?
てんかんは、発作が起こらない限り、ふつうに友だちと遊んだり勉強も仕事にも支障はありません。
あえて、言うならてんかという病気が理解されないこと。
ぼくは、生まれて1か月で輸血しないと治らない核黄疸、脳出血、髄膜炎を発症して脳性まひでの右手の不自由とてんかんの後遺症がのこりました。
そして、2歳前後から抗てんかん薬を飲み始め、30歳前後に寛解。
完全に薬で抑えるまでに薬の変更、量の調整で副作用がひどく寝込んだ時期もありましたが、28年をかけて寛解しました。
現在、抗てんかん薬が合わずにつらい時期かもしれません。不安に押しつぶされるかもしれませんが、かならずよくなると信じることが大切です。
今回は、てんかんは個性の1つ!光り耀く100万人の無限の可能性について紹介します。
てんかんとは!医療が発達してもなぜ誤解が生まれる病気なのか?
てんかんは、世界中に5000万人いるといわれています。日本では100万人。100人に1人がてんかんを患っています。
大脳の神経が過剰に興奮すると、意識障害、運動障害、感覚障害がくり返し起きてしまう脳の病気です。
脳の電気信号のみだれは、個々によって異なり複数の症状が出ることもあります。
てんかんは、約4000年前から存在していた病気ですが、昔のひとたちはけいれん症状があるひとに対して、誤解や差別、偏見ありました。
医者でも、てんかんを全然しらないひと・医学的に解明されている部分を鵜呑みにしていることが、誤解を生みだしていることが原因です。
たとえば、医療に携わっているひとが、てんかんの性格は聞かれたときに
物にこだわりやすい
粘着性が高い
といった記事を見たことがあります。
てんかん患者は、日本人だけで100万人いますが、すべておなじ性格ではないと思います。
しかし、医者の発言で、さらなる誤解を生みやすい状況をつくっているのも現実です。
現在は、抗てんかん薬の早期治療で、改善される病気になってきています。
てんかんの原因は脳の病気!発症のメカニズムとは!
てんかんの原因はいろいろあります。
症候性てんかんは、脳障害が原因。検査しても原因が特定できない特発性てんかん。
新生児から乳児期の症候性てんかんは、出産時の脳の奇形、脳の損傷、脳出血、髄膜炎、体温上昇による脳機能障害から、てんかんの発症率が高くなります。
高齢の場合は、認知症や脳卒中・脳出血、脳腫瘍の脳障害によって、症候性てんかんの発症が高くなります。
検査しても脳障害がなく、原因が特定できない急に発症する特発性てんかんです。
特発性てんかんは良性てんかんがおおく、発作は20歳前後に完治が可能なてんかんです。
てんかんの種類は!症候性・特発性てんかんの2つ?
てんかんの種類は大きくわけて、2つ。細かくわけると4つあります。
てんかんには、特発性てんかんと症候性てんかん。部分発作と複雑発作の4つです。
脳の一部が興奮する部分発作と脳全体を覆う全般発作があります。
そして、部分発作から全般発作と徐々にひろがる二次性全般発作があり、意識をうしない、体をかたくしてしまう強直間代発作が一般的にしられている発作です。
てんかん発作の出方は、脳のどの部分が過剰に興奮した場所で違いがあります。
脳の興奮部分で、意識ははっきりとしている発作から意識失い体を硬直する発作までありますが、個々によって発作の出方はほぼ同じです。
てんかんの症状って?発作の違いと4つの特徴!
てんかんは、脳の神経細胞が異常な電気信号を発する慢性的な病気です。
脳には前頭葉・前頂葉・側頭葉・後頭葉と4つあります。
てんかん発作の症状は、脳のどの部分が過度にみだれたかでことなるからです。
てんかん発作の症状
強直間代発作(きょうちょくかんたいほっさ) | 体の筋肉が硬くなり、意識を失い、けいれんが起こります。呼吸が止まることも。 | |
ミオクロニー発作(みおくろにーほっさ) | 体の筋肉が突然ピクピクと動く発作。一瞬で終わることが多く、周囲の人が気づかないことも。 | |
部分発作(ぶぶんほっさ) | 片方の脳が異常に興奮して発作がおこる。けいれん、感覚の異常、幻覚などの症状。意識を失うことも。 | |
脱力発作(だつりょくほっさ) | 全身または一部の筋肉に力が入らず、姿勢が崩れ倒れる発作 |
【てんかんの診断方法】たくさんの検査が必要です!
問診
てんかんの問診は、いつ・どのようにけいれんを起こしたのか聞いてきます。
意識があったのか?何分けいれんが続いていたか?けいれんは初めてなのか?聞くことで、てんかん発作かどうか判断するからです。
たとえば、こどもがかかりやすい熱性けいれんは、一度のけいれんでてんかんと判断しません。
熱性けいれんでも、何度もくり返しけいれんを起こした場合や片方の手足だけけいれんしていたか、医者が脳障害を疑ったとき、脳波検査やMRI、CT検査を受けて判断します。
脳波検査で発作の波があった場合に、抗てんかん薬を服用し、けいけんをおさえる処置をします。
脳波検査
けいれんがあった場合、脳波検査を受けます。
おなじけいれんが2度以上あった場合は、脳障害を疑い、発作の波が脳のどの部分に出るか検査をします。
簡単にいえば、発作の震源地を特定するための検査です。
脳波検査は、頭全体と耳たぶにペタペタと電線のようなつけます。
よく寝返りをするこどもは、電線が取れないように包帯を巻かれることもあります。
小さい頃は包帯の重さで頭をおさえて
寝かせてもらったくらいです
あれは重いよね
横になって、故意にチカチカした蛍光灯を当てて、1時間ほど脳を刺激させます。
てんかん波出ているひとは、弱い光でもつよく感じます。
てんかんの診断基準
てんかん波が出た場合、てんかんと診断され抗てんかん薬を服用します。
個々によって、てんかん波が出ている部分が違うので、適した抗てんかん薬を選んでいきます。
脳の一部に発作の波があるひと、全体にてんかん波が出るひとでは、抗てんかん薬の選び方が違います。
また年齢や性別によっても薬の選び方が全然違うからです。
ぼくは、2歳ころからフェノバルビタール4歳前後まで、その後アレビアチンとテグレトール。18歳ときにマイスタンの服用で頭痛がひどく断念。
26歳のときに再度、マイスタンを飲み始めて頭痛がなかったので、アレビアチンとテグレトール、マイスタン3種類の抗てんかん薬をしました。
年齢によって、おなじ薬でも副作用が強く出ることもあります。
てんかんの治療法は?基本は抗てんかん薬です!
てんかんの治療は、薬物療法が中心です。
特発性てんかんは抗てんかん薬を服用することで、発作を70%~80%コントロールできます。
症候性てんかんの場合は、発作のコントロールは20%です。完治させるには脳の病巣を取り除かない限り、抗てんかん薬を飲み続ける必要があります。
抗てんかん薬以外にも、手術、食事療法などの治療法があります。
手術する場合は、てんかん発作の波は消えても手術によっては、記憶障害や高次機能障害(しゃべりにくくなる)とほかの体の機能障害のリスクを覚えておいてください。
てんかんは個性の1つ!輝く100万人の無限の可能性!
てんかんは個性の1つ!輝く100万人の無限の可能性について紹介しました。
1か月で核黄疸、そして、髄膜炎と脳出血、2歳でてんかんとなりました。病気にならなければ発作で悩むこともなかったでしょう。
ふつうに仕事をして恋愛をし結婚できたかもしれません。周りのひとには、ふつうにできることもてんかんがあることで、できないこともでてきます。
しかし、あえていわせてもらえば、てんかんの障害部分の発作がなければ、長所となります。
健常者は、絶対にまねできません。
ふつうなんですから
抗てんかん薬は長期にわたって飲んでも、効果がない場合はケトン食の食事療法やてんかん波が出ている部分の開頭手行うことも可能です。
手術は、ほかの機能障害が残らないとは限りません。もしかしたら、いま以上に不自由な生活になるかもしれないと慎重に考えてください。
ぼくは、4歳と19歳の2回手術を検討しましたが、成功率は50%と言われ、いま以上に体が不自由になると指摘されたことで止めることにしたんです。
手術していれば、いまごろ自由気ままに働いて、好きな旅行に行っていたかもしれません。
最後に手術するときは、かならずセカンドオピニオンをおすすめします
てんかんは、最大の個性だよ
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